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肥満には防風通聖散はききません

肥満には防風通聖散は効きません。

最初から過激は発言ですが、サントの経験では効きません。
特定の人にはいいかもしれませんが、ほとんどの人には無効です。
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50代女性の患者さんです。
一見太っている方。

最近頭痛が増えたといって、サントの外来にきてくれました。

頭痛は片頭痛なので、すでに内科でイミグランをもらっている。
予防薬のミグシスまで飲んでいてそれでも頻度が月に4ー5回あります。

腹診をすると確かに膨満感があって食べすぎがある。
でも胃と腸は冷えている。
胸脇苦満が少しある。ストレスもあるようです。

足はムクミがあって、頻尿でもある。
腰にも冷えが目立ちました。

これは、冷えとストレスかなと思って、加味帰脾湯に当たりをつけて
PhotoTouchMethodをすると反応がいい。
そこで、冷えもあるので真武湯と加味帰脾湯を出しました。

よく聞くと、患者さんはすでに、防風通聖散を飲んでいる。
高脂血症があるし、肥満が気になるといったら、内科から出ているようです。
そこでこれを止めさせて、真武湯と加味帰脾湯のみを飲んでもらいました。
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10日後に来ていただき、「どうですか?」と聞くと
「今度の漢方は美味しかった」と言います。

防風通聖散は内科の先生が出してくれていたので、まずくても無理して飲んでいたようです。
1年間、オブラートに包んで我慢して飲んでもそれでも痩せない。
内科の先生に言ったら、「それ以上太らないから効いている、下痢しない限りはうまく行っている」
といってずっと出されていたようです。

それに比べて、真武湯と加味帰脾湯は美味しいといいます。
次に飲む時間が待ち遠しいとまで言ってくれました。
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そうなんです、漢方は効くときには美味しく感じるのはよく知られた話。

それを1年間我慢して飲んでいたのは、辛かったと思います。
それも全然痩せていない。
おまけに、防風通聖散で腹が冷えて頭痛まで悪化している。

困ったことです。

現在は”科学的”な漢方がはやっているので、どこかの大学から
防風通聖散が肥満に効果があると言うデータが出ると、
太った人にはすべて防風通聖散がだされている状況です。

これでは、漢方本来の「証」と言うものを無視している。
効くわけがありません。

患者さんの証を見極めて処方しなければいけません。
そこに、漢方の醍醐味があるのですが、分からない医師が多い。
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サントの師匠の井上先生が太った人に防風通聖散を処方したことを見たことがありません。

使うのは、九味檳榔湯とか防已黄耆湯でした。

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最後に申し添えておきますが、サントの処方で患者さんの頭痛は減ってくれました。

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心不全に湿布を貼った患者さん

脊柱管狭窄症の手術後の足のしびれと痛みを鍼で良くしてから
時々問題があると来てくれている患者さんです。
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今回も、下半身がしびれて力が入らないと、いって来てくれました。3月ぶりです。

かなりのヘビースモーカーで、見た瞬間から息が苦しそう。
以前からタバコを止めるように言っているのですがやめれません。

2年前には狭心症で心臓にステントが入っています。

舌は乾燥して、喉が渇くと言います。
脈も左の寸口に異常がある。
これは、足より心臓が危ない、と思ってみていきました。

足は冷えているが、患者さんが言うほど異常を感じない。
腰にはいつものように大きな湿布を貼っている。
冷えがある。

腹を見ると、ちょうど心窩部にも左右の季肋部にわたり大きな湿布を貼っている。
ここに湿布を貼る人は見たことがない。
心窩部を触ると、いわゆる「心下痞堅」がありました。

心下痞堅は木防已湯を使うときにでる所見。いわゆる心不全を示します。
心下痞堅があって苦しいから患者さんは無意識にそこに湿布を貼ったのでしょう。

患者さんにきくと、やっぱり最近胸の痛みが増えてきていると言います。息切れも増えてきている。

明らかに心臓の症状でした。
PhotoTouchMethodでも木防已湯で胸がスッとする。
おまけにニトロダームテープでも胸が楽になる。
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そこで、木防已湯をだして、早めにステントを入れてくれた循環器内科の病院を受診するようにいいました。

足腰がしびれて、だるいと言って来られましたが、足腰どころではない。
心臓が危ない状態でした。
よくよく患者さんの全体を見ないといけません。

もちろん、胸に張った湿布を剥がして、ニトロダームテープを貼るようにいいました。
ずいぶん小さくなりますが、はるかに湿布よりこちらのほうが効くことでしょう。

「イカナゴのくぎ煮」の「大建中湯」まぶし

今日は料理にも漢方が使えるという話をしてみます。

名付けて"Cook in 漢方"
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本日のレシピはタイトルにもあるように、「イカナゴのくぎ煮の大建中湯まぶし」です。

この時期なると神戸近辺ではイカナゴのくぎ煮が盛んに食されます。

多くの家庭で作られるので、街を歩くとイカナゴを煮る甘いにおいが漂ってきます。
まさに阪神地域の春の風物詩と言っていいでしょう。
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サント自身は面倒くさいのでイカナゴのくぎ煮は作りません。
うちの奥さんも、忙しいので、作ってくれません。

でも、ありがたいことに数人の患者さんからいただきます。

それが、いろいろ、それぞれの家庭の味付けがあって、微妙に違っていて面白い。

味付けは、しょうゆ、砂糖、みりん、酒、生姜、山椒とかを使います。
だからそれぞれの分量によって味が変わる。
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サントはおもに、イカナゴをビールのつまみにして酒を飲みたいほうなので、
山椒が入ったすこしピリッとしたやつを好みます。

ある方からもらったイカナゴは、山椒が全然入っていなくて、ピリッとした刺激が少なかった。

患者さんには悪いのですが、すこしサントにしては物足りない。

後から山椒を入れるのも無理な話なので、ビールを飲みながらしばらくボーっと考えていると
いいアイデアがふと思いつきました。これを天恵といいます。

そうだ「大建中湯」には山椒が入っている。
山椒の他は、人参、乾姜、膠飴ではありませんか。
なんと、人参以外はイカナゴの味付けに使っているものと同じ!
人参が加わったところで元気が出て、元よりパワーアップするに違いない。

と、考えて、さっそく手元にあった「大建中湯」エキスをイカナゴに振りかけてみました。
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ikanago.jpg
左がかける前、右が後

さっそく試食すると、結構いけます。
全然違和感がない。
大建中湯はイカナゴのくぎ煮にまさにぴったり合いました。
すこし、山椒の味が効いておいしさアップ。
人参があるが違和感はない。むしろいい感じ。

思いもかけず、たくさんのイカナゴを食べてしまいました。
ビールも飲み過ぎてしまいました。
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料理に漢方を取り入れると面白いと、以前から思っていましたが、
最も簡単な形ですが、こんなふうに実現しました。

他にもいろいろ試してみたいと思っています。

太陽病だが「参蘇飲」

以前から頭痛で来られていた患者さんですが、今回は風邪をひいて久しぶりに来られました。
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2日前から38度台の熱があり、悪寒があって喉も痛いと言います。
手足の関節も痛い。顔が赤くて火照っている。
風邪薬はのんでいないと言います。

舌は乾燥して裂紋がある、これは前からでしたが、陰虚のようす。
もともとアトピーがあり肌は良くない。
脈は浮で、手は乾燥して熱で火照っている。

腹は膨満して実、胸脇苦満が軽度ある。胸脇苦満は以前からの所見。
たぶん、風邪に関係なく仕事上のストレス。

いつものように、太淵に接触鍼をして、体のなかをうかがうと、
頸、肩、喉のあたりに熱がこもっている。

病期でいうと、太陽病になるのでしょう。
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それだったら、「麻黄湯」かな?と、思っていつものようにPhotoTouchMethodで調べました。

ところが、「麻黄湯」は背中があったかくなるのですが、どうも胸の奥が行けない。
患者さんも気がわかる方なので、麻黄湯は良くないと言います。

「葛根湯」でもない。汗がないので桂枝湯ではないだろうと思ってPTMをやると、やっぱり「桂枝湯」でもない。

それだったら、太陽病という前提を取っ払らわないといけない。次々にみていくと「参蘇飲」が、楽になる。
胸がスッとして、熱が取れる感じ。患者さんもこれがいいと言いました。

でも、よくよく感じ取ってみると背中の奥に冷えがある。
「茯苓四逆湯」を触らせると、背中があったかくなる。

そこで、冷蔵庫の「茯苓四逆湯」をあたためて飲ませてあげて、「参蘇飲」を1週間処方させていただきました。
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発熱、無汗、関節痛、悪寒がそろっているので、傷寒論の病期でいうと太陽病に違いない。

でも、アトピーがあって肌が弱いので、これを麻黄で無理矢理に解表するのはきついのでしょう。
以前も、補中益気湯や香蘇散を出している方なので胃腸も強くはない。

よくよく見ると、胸の奥に冷えもあった。

だから、結局「麻黄湯」は使えなかった。「参蘇飲」になったのです。

参蘇飲だと、胃にもいい。解表も軽度で肌も傷めない。喉にもいい。
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サントの師匠の井上先生は風邪には麻黄湯、葛根湯はほとんど使いません。
太陽病のように見えても奥に冷えがあるよ、といつも言っています。

この患者さんを見るとやっぱりそうかと思いました。

PTMをつかって気で診断すると微妙な違いが判るのですが、
これができないと、教科書的に麻黄湯を出してしまうかもしれません。
それだと患者さんが悪くなる。傷寒論はいいのですが、みんながみんな当てはまらない。

アトピーなんて2000年前になかった病態です。
今の時代に合うように考え方の枠組みを変えないといけない。


顔面けいれんに「芍薬甘草湯」が効く??

今日来られた患者さんの話です。

まず、断っておきますが、顔面けいれんには「芍薬甘草湯」はたぶん効きません!!
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20代の女性。

去年から落ち込むことがあって、心療内科にかかっておられます。
鬱症状は結構ましになって、今は睡眠薬のみで行けているということです。

その患者さんが、1月前から右の頬がピクピクするということで、当院に来られました。

見てみると、ピクピクすると言っても、傍目にわからないぐらい。
サントが脳外科の時に手術した、よくある「顔面けいれん」とは違います。
この手の、ピクピクは女性の場合はストレスで起こることが多い。

話を伺うと、やっぱり、仕事が忙しくて家庭でもストレスがあるということでした。

四診では舌は乾燥気味で、脈は少し動悸がある、腹には胸脇苦満が少しありました。
睡眠が悪くて、中途覚醒もあって、夢も多い。

やっぱりストレスの症状と言っていいでしょう。

ため息も多かったというので、「温胆湯」でみるとPTMで反応する。
乾燥もあり、胸脇苦満もあるので、少しおとして「竹茹温胆湯」でも反応する。
そこで、この患者さんにはエキスの「竹茹温胆湯」を処方させていただきました。
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さて、それはそれでいいのですが。
驚いたことに、心療内科で「芍薬甘草湯」がでている。

顔がピクピクするというので、「漢方でも出しましょうか」と、出されたと言います。
1月のんで効果がない。

それはそうでしょう、筋肉のけいれんに「芍薬甘草湯」は効くとは言っても
こむら返りと、顔のピクピクは全く違う。
第一、顔面けいれんでもない。

これは「あかんでショ」と、言いたい。
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現在、医師の8割が漢方を処方している状況で、
どこの医院でも、漢方を出すことがおおい。

とくに、西洋薬で効かなかったりすると、
効かなくてもほとんど害がないからというので、漢方が出されるのですが、
漢方の初歩的勉強もしていない医師が処方するのは困ります。
「漢方デモ」で処方するのはいけない。

このケースの「芍薬甘草湯」は甘草が多いので、害が比較的起こりやすい部類に入ります。
それを1月も続けてだすのは非常識。

困ったことです。
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西洋薬と同じように、漢方も注意して、よく選んで処方してもらいたいものです。
(それと、少しの勉強も)

患者さんも、漢方だから安全と思わずに、よく勉強している医師から処方してもらうことが必要です。


プロフィール

Dr.サント

Author:Dr.サント
神戸で『三都ブレインクリニック』を開業しています。脳外科、頭痛、漢方、鍼灸が専門です。

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